※この記事は本書を読んだ際の私の解釈と感想で、実際の本の表現や文章とは異なる。
医療にAIが普及するためには
今までの感想の中でも述べたが、
医療業界には多くの問題点や無駄があり、AIはそれらを解決する可能性を秘めている。
が、他領域と比較して明らかに導入が遅い。
自分なりに理由を考えてみた。
患者の拒絶
AIという中身がわからないものを信じるというのは勇気がいる。
実際には客観的なデータを提示していることが多いが、それでもAIの思考プロセスが説明できない状態では受け入れられない人も多いだろう
医療は医療者-患者間の信頼がないと成り立たないので、医療者が導入しようとしても患者の理解がないと導入は難しいだろう。
また、メディアやSNSの普及により、新しい物事に対してはマイナスの出来事が拡散しやすく、また印象にも残る。
メディアやSNSで正しい情報を伝える、ということもAIにとって(というか世の中的に)重要なことだろう。
医療者の拒絶
医療者もAIを拒絶する。
医療従事者は医療分野のエキスパートだが、AIのエキスパートではない。
使いこなすには新しいことを学ぶ姿勢が必要になる。
自分は新しいことを勉強するの大好き星人なので、私みたいな人ばかりであれば問題ないが、
例えば臨床と研究を両立している優秀な医師が、AIの勉強をする時間があるのかと言われると微妙である。
もちろん長期的に見ればAIを使いこなせる医療者は、その分無駄な時間を過ごすことなく、
結果として本業に専念できる。
しかし人間は長期目標よりも短期目標に目がとらわれがちである。
AIを使いこなすことで臨床や研究で活躍される医師はすでにいらっしゃるが、
もうすこし現れてくれることに期待(自分のことは棚にあげる。)。
AIの完成度
今あげた二つの拒絶の原因にもあるが、皆が満足できるAIができていないことだと考える。
というかおそらく皆が満足できるAIは僕が生きている間にはできなさそう。
なので重要なのは完璧なAIではなく、AIの完璧でないところを患者と医療者が理解することが重要。
キャズムを超えろ
キャズムについて:https://www.utokyo-ipc.co.jp/column/chasm-theory
実際に病院経営者や大学教授、あるいは患者に受け入れるためのは難しい。
このためにはさまざまな方向でITに対する意識を変革させる必要がある。
それは、営業であり、学会発表であり、論文であり、SNSであり、メディアであり、、
一つの方法だけでなく、多角的にアプローチする必要があるだろう。
(SNS含むメディアは炎上というリスクがあるが、、、)
また、一つのコンテンツとして独立するのではなく、
それぞれのAIが相互に関わり合うことが、結果として一つ一つのAIが提供する医療の質を向上させ、キャズムを越えるのに一躍買ってくれるだろう。(すでにいくつものプラットフォームを連携させている企業もいる。)
まとめ
以上が本書の私の感想である。
やはりいつも思うのは、
きっとAIは医療を変革させるが、壁が多すぎるということである。
それぞれのプロダクト自体はすでにかなり革新出来で、優れたものが現れているが、
多くの障害が導入を阻んでいる。
あとはこれを普及させていく手段が確立できれば”AIファースト・ヘルスケア”が実現するだろう。
「AIファースト・ヘルスケア」読了。


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